sora-0812の日記

わたし、捨て子なんです(^^;)

父と50年ぶりの再会③~勇気

父との電話

 

 

 

葛藤の末、父へ書いた手紙の内容は…

 

何度も何度も、書いては消して、また書き直す。

こんな書き方は嫌われるかな。

こんな書き方は、何かの詐欺だと間違われちゃうかな。

失礼な言葉は使ってないだろか。

 

何枚も破いて捨てた。最後に残った一枚はとても、シンプルな手紙だった。

 

ご無沙汰してます。

○○様の娘の、みゆきです。

もしも、一度だけ逢っても良いと思って貰えるなら、連絡してください…

 

携帯の電話番号と、

私の仕事の名刺を入れた。

(今どきの高齢者を狙う詐欺だと思われないように…)

 

そして、旅行出発3日前にポストに投函した。

 

 

翌日の夕方

知らない電話番号から着信があった。

(あまりにも早い。早すぎて、心の準備ができていない。)

 

電話をとることができないまま、不在着信が残る。

留守録のランプがついた。

 

それでも、携帯を握ったまま、固まってる自分がいた。

 

また、電話が鳴った。

 

とれない。

怖い。

 

夫が、運転をしながら、私の姿を横目で見ていた。

かける言葉がないんだろう、

何も言わずに、私の行動を見守ってくれていた。

 

恐る恐る留守録を聞いた。

年老いた夫婦が、電話の向こう側で、『これを押したらええんやなー。』『そうそう。』と、二人が話す声が再生された。

 

涙が溢れた。

かすかに聞こえる父の声。

 

生きててくれた。

嬉しかったよ。とっても。

 

車は、お寿司やさんの駐車場に入った。二人で、中に入る。

 

注文を取りにお姉さんが来た。

私は何を頼んだのか覚えていない。

夫が、『電話かけておいでよ。』と言ってくれた。

 

『そうだね』

 

急いで外に出て、恐る恐るリダイヤルをした。

 

父が出た。

『みゆきさんか?』

 

『はい、そうです。ご無沙汰してます。』と、なぜか敬語でしか話せない私。

 

父から、泊まる場所とホテルの名前を聞かれた。偶然というより、必然だったんだろう。

そのホテルは、父の家から歩いて、10分の場所だった。

 

私は、聞いた。

『私が行くことで、お父さんの今の家族に迷惑はかかりませんか?』

 

父は、

『何もかからんよ。それよりも、嬉しいよ』って言ってくれた。

 

私は、こっちの方のお土産で欲しいものないかな?と聞いてみた。

何でも好きなもの、買って行ってあげたいと思ったから。

 

でも、50年ぶり会う娘に、普通に考えても何か買って来て欲しい…とは言えないよね。

 

ここで、ようやく冷静になった私がいた。

 

電話を切ったあと、心がとても暖かかった。

こんな感じ、初めてかも。

長かった、

こんなにも、あっさりと事が進むのなら、もっと早くに連絡すればよかったのに…

後悔

 

 

でも、後にわかること

もっと早く連絡していたら…

 

私は今、この世にはいなかったと思う。

 

 

つづく。

 

ぼちぼち書いてます🍀